喫茶室５７

花の名前から語彙を増やす（４）カンナ

太陽が大好きなカンナｃａｎｎａはカラカラに乾いた校庭の隅で元気よく咲いている光景が似合います。語源はギリシャ語ｃａｎｎａ「葦」に由来します。ラテン語に入って、葦の茎は管状になっているので、意味がいろいろ派生した。葦は「まっすぐな棒」から「規律、正典」と管状から「水路、大砲」である。 　「規律、正典」から作曲技法（先行主題を反復してコーダ-付加部で終わる形式）やキリストの正典のカノンｃａｎｏｎ、また、「水路、大砲」からチャンネルｃｈａｎｎｅｌ、キャラメルが生まれた。 　キャラメル、チャルメラ、カラメルについては喫茶室４５「カステラとビスケット（お菓子の話） 」にあります。 　キヤノン株式会社のホームペイジには社名の由来が載っています。［Canonの語源には、「聖典」「規範」「標準」という意味があります。そこにはキヤノンが先進の技術とサービス活動において世界の標準となり、また業界の規範として活動していくという企業精神が込められています。］とあります。 　主題とは変わりますが、下記に、カンナとチャンネルのように、ｃａ＝ｃｈａの例を整理して挙げます。

ｃａｎｎａ　　　　　　　　　　カンナ 　ｃａｎｏｎ　　　　　　　　　　カノン、大砲 ｃｈａｎｎｅｌ　　　　　　　　　運河、チャンネル 　ｃａｒａｍｅｌ　　　　　　　　キャラメル

ｃａｍｅｒａ　＝カメラ　　　ｃｈａｍｂｅｒ　＝部屋 　ｃａｒｄ　　　＝カード　　　ｃｈａｒｔ　　　＝海図 　ｃａｔｃｈ　　＝捕まえる　　ｃｈａｓｅ　　　＝追う 　ｃａｖａｌｒｙ＝騎兵隊　　　ｃｈｉｖａｌｒｙ＝騎士道 　ｃａｎａｌ　　＝運河　　　　ｃｈａｎｎｅｌ　＝海峡 　ｃａｎｔ　　　＝流行言葉　　ｃｈａｎｔ　　　＝歌 　ｃａｒｅｓｓ　＝愛撫する　　ｃｈｅｒｉｓｈ　＝大事にする